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3D都市モデル「PLATEAU(プラトー)」を活用した多彩なDXアイデアを提案

2023.09.25

「Project PLATEAU ブートキャンプ for Women's University Students 2023」開催

夏真っ盛りの8月18日(金)、19日(土)、 20日(日)の3日間、本学では、今夏の暑さに負けない熱気あふれるアイデアソンイベント「Project PLATEAU ブートキャンプ for Women's University Students 2023」が開催されました。
このイベントは本学と「女子大学生 ICT 駆動ソーシャルイノベーションコンソーシアム(呼称:WUSIC)」が共催の形で開催し、理学部数物情報科学科の学生がイベント運営を行いました。参加学生は48名。本学からは数物情報科学科を中心に家政学部住居学科と児童学科の学生も参加し、加えてWUSICの加盟校である、大妻女子大学、津田塾大学、東京家政大学、東京女子大学からも参加者が集まりました。
参加者は、国土交通省が主導する3D都市モデル整備?活用?オープンデータ化プロジェクトであるPLATEAUを活用し、地域課題の解決や将来のスマートシティ?都市DXに繋がるようなアイデアを、「日常生活を豊かにするもの」「防災」「観光」「SNS/エンタメ」の4テーマのいずれかに沿ってチームでまとめ上げ、発表することを3日間で目指しました。

意見を出し合いながらアイデアをまとめる

アイデアを練り、発表するため
各種ツールの使い方を学ぶ

イベント2日目の午前中までの前半パートでは、PLATEAUの概要や活用事例とともに、Re:Earth(ハンズオンWebGISプラットフォーム)やFigma(アプリ開発などのユーザーインターフェイスを作成できるデザインプラットフォーム)、PLATEAU SDK(PLATEAUの豊富なデータを活用して実世界を舞台にしたアプリの開発や都市シミュレーション等を行うためのツールキット)などの使い方を各講師からオンラインでレクチャーを受けました。
各ツールにはじめて触れた学生も多いなか、発表時にはほとんどのチームがそれらのツールを有効に活用しており、その修得の速さに審査員や講師の方々も驚いていました。

PLATEAUのイメージ
各種ツールを活用してアイデアを発表

濃密なディスカッションを経て
多彩なアイデアが出揃う

いよいよ2日目の午後から始まったアイデアソンでは、参加学生が各々の専門や興味分野に応じて13のチームに分かれ、チームごとにアイデアを出し合い、まとめていきます。
3日目からは対面開催となり、本学百二十年館のJWU ラーニング?コモンズかえでにほぼすべてのチームが集合。ホワイトボードや大型モニターも活用し、ディスカッションはさらに白熱していきます。限られた時間のなかで、夕方からの成果発表プレゼンテーションに向け、アイデアが固まったチームは、役割分担をしながら発表資料の作成も進めていきました。

残り時間を気にしながら発表資料を作成

創意工夫あるプレゼンテーションで
3日間の成果を効果的に発表

イベントの最後、成果発表プレゼンテーションで発表された13のアイデアはどれも独自性のあるものでした。3名の審査員からも「そういった視点のアイデアは今までなかった」「この短期間で良くここまで発表をまとめ上げた」等のコメントをいただきました。
全チームの発表が無事に終わり、参加学生全員が注目するなか、審査結果が発表されました。見事最優秀賞に選ばれたのは、日本女子大学の有志チーム「chestnuts」による「通学路を疑似体験することで、楽しく交通安全を学ぶサービス」。参加者の投票によるオーディエンス賞には、大妻女子大学の有志チーム「おーたんズ」の「地形データを活用したウォーキング?ランニングコース提案アプリ」が決まりました。
また、複数大学混成チーム「天然水」と日本女子大学の「カラフル」の2チームにも審査員特別賞が贈られました。

左:3名の審査員からは鋭い質問も/右:審査員からの質問に答える学生

日本女子大学の有志チーム「chestnuts」のリーダーである三栗野さんは、今回のイベントと最優秀賞の受賞について「自分たちが選ばれるとは思っていなかったので、びっくりしました。チーム内で活発に議論し、それぞれの意見をひとつのアイデアにまとめられたことは、とても良い経験でした。PLATEAUやFigmaには初めて触れたので、3日間でアイデアがまとまるのだろうかという不安も最初はありましたが、みんなで協力し合うことで、形にできたことは嬉しかったですし、自信につながりました」と話されていました。
オーディエンス賞を受賞した「おーたんズ」のリーダーである馬場さんも「このイベントで初めて話すメンバーが多く、最初は不安だったのですが、全員で協力してまとめたアイデアを発表することができて、本当によかったです」とイベントを振り返っていました。

chestnutsのメンバーと審査員も務めた日本女子大学 理学部数物情報科学科 長谷川治久教授
おーたんズのメンバーと大妻女子大学キャリア教育センター 井上俊也教授

参加学生が発表した
13のアイデア

?「ぷらっと充電」
電動自動車普及を促進するための充電スタンド検索アプリ

?「47都道府県覚えちゃおうゲーム」
小学生をメインターゲットにした地理学習アプリ

?「聖地巡礼アプリ」
アニメや漫画の聖地巡礼を3D空間で体験

?「myfancy(my fantasy city)」
地域の特性を学びながら都市開発ができるパズルゲーム

?「Safe Steps Kids!」
子育て世代の支援を目的とした通学路を疑似体験することで、楽しく交通安全を学ぶサービス

?「Protect Humans」
PLATEAUを活用し被害予測の可視化や安全な避難経路を提示する防災アプリ

?「災害時お助けMAP」
外国人観光客向け緊急時に役立つ多言語地図アプリ

?「避難中 go for save」
小中学生向け防災訓練を楽しく学ぶデジタル訓練アプリ

?「まっぷるす」
地形データを活用した自分専用のウォーキング?ランニングコース提案アプリ

?「Back to the disaster」
過去にタイムスリップして過去の生活や災害から復興までをゲーム空間で疑似体験する

?「Go Home」
災害時の被災状況をシミュレーションし、安全に歩いて帰れるルートを予測するアプリ

?「Let’s Enjoy Our Driving!」
高齢者ドライバーおよびペーパードライバー向けにフロントガラスに運転の補助となるサインを映すサービス

?「Marry Go 出歩いて見つける運命の人」
行動分析を活用した婚活マッチングアプリ

今後も日本女子大学およびWUSICでは、産学連携を通じて実践的なICT活用能力を育む機会を提供していきます。